2008年

植村直己冒険館(兵庫県)

3.キャンプ場のおっちゃん

2月10日(日曜日)

7:00起床。
トイレに向かうとこんな感じでした。

7:40今日も朝食はホットサンド、本当においしいです。

去年モンベルの寝袋スーパーストレッチバロウバック#3を冬用として購入しました。
快適睡眠温度域0℃〜  使用可能限界温度−10℃
使用した感想は気温が0℃では結構寒い。
今回ベンチで寝たときは相当着込んでも朝は寒かった、−10℃は結構キツイと思います。
この2晩は左側の安物寝袋を中に入れ、2枚重ねで丁度いいぐらいでした。

出発の準備は進んでも、外はしんしんと雪が降ってる。

雪が止まないので今回の装備を少し紹介します。
手袋はRSタイチの冬用、昨日の雪と雨で完全に凍っていますが、さすがはゴアテックスの手袋、中は濡れてません。
ヘルメットにはフェイスガードを装着し、ネックウォーマーで顔や鼻をガード。
靴はソレルの防寒靴に、今回は滑り止めの簡易アイゼンを取り付けた。
指先、足先、顔、この3箇所はやっぱり寒い、だけど冬のツーリングは寒くてあたりまえ、我慢だって必要です。

この旅の調理道具、3点どれもお気に入り。
だけどただいま話題沸騰中のジェットボイル4年使用し、性能ダウンしてきた気がするのは私だけでしょうか?
そして冬の洗い物はとっても辛いので、今回薄いゴム手袋を用意してきました。
これでどんなに水が冷たくても平気でした。

いくら待っても天候は回復してくれません。
今日の行動を考えたり、通年営業してるキャンプ場を調べてみた。

11:20すこし天候が良くなったので出発します。
2日間お世話になった管理人さんにお別れのあいさつをしに行くと、「またきてね。」とやさしい言葉を掛けてくれました。
いつかまたスカイビラさのうに来る日までどうかお元気で。

同じ道を帰るよりは違う道で帰りたい、雪が心配ですが429号線を西に移動します。
明延鉱業ここは以前廃墟が残っていたが、廃墟ブームに人が押し寄せるようになり、危険なので取り壊されたらしい。
管理人さん情報でした。

明延鉱山から先は山道になってきた。

笠杉トンネルここまでの道は何とかなった。
だけどこの先はたぶん駄目な予感。

トンネル出口付近。
やっぱり駄目だもう大体わかるようになった。

トンネル抜けると、下りになってる。
今回は1度転倒し満載に積んだカブを起こす事が出来なかった。
コケたら大変。

12:25引き返します。
Uターンするだけで転倒しそうになった。

13:18また312号線に戻った、約2時間を無駄にした。
あれぐらいで逃げ帰る私は、植村直己のようにはなれないなと思いつつ食べたカツカレー。
そんな事を忘れさせてくれるぐらいおいしかった。
そしてまた雨の中312号線を南に。

しばらく走り14:37姫路付近まで来ると、嘘のように天気が良くなった。
このまま自宅まで帰れる距離だけど、明日は天気がよさそうなので今からキャンプ場探し。

そうめん滝キャンプ場に続く細い道の前に、悲惨な姿の狸の置物がありました。
ここまでは都会でしたが、急に怪しげな感じが漂いだした。

15:00おもしろい名前のそうめん滝キャンプ場到着。
管理人不在なので勝手に見せてもらいました。

悪くは無いけどテントサイトが斜面にあり荷揚げが大変だ。
それにまだ乾いてない土の上にテントを張るのが嫌だった。

移動して○○キャンプ場へ。

16:00 ○○キャンプ場入り口に到着。
入り口に鎖で鍵をしてるので中に入れません、なので電話を掛けてお泊り交渉です。
すると普通の家に繋がり、最初おばちゃんに今日キャンプ場で泊まりたいと告げると、次におっちゃんが電話対応してくれた。
下調べで通年営業だったので大丈夫だと思っていたけど、電話越しに嫌そうな感じが伝わってくる。
だけどすごくいい人そうだったので粘ってみた、すると哀れに思ったのかキャンプ場まで来てくれた。

軽トラで来たおっちゃんは私を見るなりニッコリ笑った、あきれた表情にも見えた。
鎖を外し中に入りながら言う。
おっちゃん 「本当にこんな寒い時期に泊まるのか?トイレも使わせてやれないし水も出せない。」
それでもいいと答えると大きなロッジの扉を開けだした。

おっちゃん「この中にテントを張れ外よりは寒く無いだろ。」
なまった口調でロッジを貸してくれると言う。
私が驚いてキョトンとしていると
おっちゃん 「嫌か?」
私 「とんでもございません有り難く使わせて貰います、いくらですか?」
おっちゃん 「じゃあ600円。」
そしておっちゃんは去っていった。
こんな出来事があったのでキャンプ場の名前は控えさせていただきます。

やっぱりいい人でした、このロッジは調べてみると1泊16,000円してました。
ここなら寝袋だけでも過ごせそうですが、テントを含め色々濡れているのでここで乾かします。
全部広げ終えた頃に、またおっちゃんが軽トラでやってきた。

おっちゃん「もう冷えてるけどこれ食べろ。」
長方形の包みを渡され、有り難く受け取った。
そして私の広げた荷物をニコニコして見て帰って行った。
包みの中身は大判焼きが5個。
すっかり冷えきった大判焼きでしたが、私の心は暖かい気持ちでいっぱいになりました。

18:30こんなにやさしくされたら私も何かしたい。
明日ここを離れるときに何か置いていこう、買出しに出発です。

19:30キリン一番絞りを購入して戻ってきました。
今回出会った人はやさしい人ばかり、寒い冬に人の温もりを知りました。
みんなに幸せが訪れますように乾杯。
今日はツーリング最後の夜、残り物のカップラーメンが晩御飯でした。

明日はおっちゃんが現れる前にここを出なければ、ビールを受け取ってくれない可能性があります。
21:00明日のルートも決めたので就寝です。

つづき

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